消火スプリンクラー配管用途製品の
成形品導入イメージ

“Durastream EX”は消火スプリンクラー配管用途に特化した積水化学グループのCPVC(塩素化塩ビ樹脂)コンパウンドです。耐熱性・難燃性・耐久性・施工の容易さを備えており、施工される地域・国で求められるさまざまな基準を満たす、高い性能が特徴です。国際的な認証であるUL規格に準拠しており、ASTMなど各国の標準規格に対応し、多くの地域や国で採用されています。ここでは“Durastream EX”の導入事例を紹介します。

消火スプリンクラー配管に求められる性能

建物に設置される消火スプリンクラーシステムは、基本的に加圧送水装置とスプリンクラーヘッドの間を配管でつなぎ、水が充填されています。配管の途中箇所には流量検知装置が設置されており、スプリンクラー解放時に流量調整をする役割を担っているのです。配管で漏水が発生した場合、流量調整装置が誤作動し、スプリンクラーが起動してしまう場合もあります。
このようなシステム構造により、配管には火災時の熱への耐性(耐熱性・難燃性)はもちろん、腐食のしにくさ、常時かかる水圧に対する耐圧性などの機械的な強度が求められています。“Durastream EX”はこれらの性能を高いレベルで備えています。

施工イメージ

“Durastream EX”の優位性

消火スプリンクラー配管用途でよく用いられる他の素材と比較したとき、“Durastream EX”は多くの優位性があります。ここでは「難燃性」「さび耐性」「易施工性」の3つの視点で優位性を解説します。
1つ目の難燃性は、限界酸素指数が他のプラスチック素材と比べて高い値を示しており、通常の酸素濃度化では燃焼しないことがわかっています。

2つ目のさび耐性は、導入後数年経過した金属配管では劣化が進み内部にスケール*が発生している一方で、CPVC配管の断面ではスケールが少ないことがわかります。
※スケール: 配管内を流れる液体に溶けている物質が析出し、配管内部に付着したもの。水垢の一種。

3つ目の易施工性について。作業に必要な人員数と作業時間について効果検証を行いました。その結果、人員数・作業時間ともに金属素材の約半分で済むことがわかりました。
一般的な金属管と比較して実験を行ったところ、”Durastream EX”で成形された消火スプリンクラー配管の施工にかかる作業時間は、約半分で済むという結果が出ました。

“Durastream EX”はスプリンクラーシステムの要求基準を満たしながら、施工現場の負荷軽減によってコストを削減できる製品であることを紹介してきました。近年、発展途上国を中心に新たな基準が設定されています。積水化学グループはお客様である成形メーカーに対し、基準に合致した配合設計を行い、よりよい製品開発に取り組んでいます。

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