CPVCの強み – 腐食耐性

配管システムを設計する際に、腐食による配管の劣化は必ず考慮する必要があります。金属パイプが劣化する主要な要因の1つは経年の腐食だからです。一方で、CPVCパイプは腐食が発生しない点で大きな優位性があります。ここでは腐食のメカニズムとCPVCの特徴を紹介します。

配管システムの腐食の問題点

腐食つまりさびは、配管の寿命を縮める直接的な要因です。腐食を放置すれば配管に穴が開いたり、機械的強度が低下し何らかの衝撃で破損したり、スケール*の蓄積によって水を流す機能が阻害されることになります。配管が破損すれば、給湯・給水配管用途においては断水、消火スプリンクラー配管用途においては火災時の被害拡大につながりかねません。また、腐食による劣化を防ぐために配管内の定期的清掃や定期的な取り換え作業が必要となり、メンテナンスコストの上昇にもつながります。

*スケール:配管内を流れる液体に溶けている物質が析出し、配管内部に付着したもの。水垢の一種。

CPVCパイプの優位性

50年間使用された金属パイプとCPVC(塩素化塩ビ樹脂)パイプの断面を比較したところ、金属パイプの内部にはスケールが付着しており、腐食が著しく進んでいることが確認されました。このような状況が放置されれば、スケールの金属成分が漏出し水質を悪化させます。一方でCPVC配管は断面をみても腐食はほとんど発生していません。今回の比較結果から、CPVCは水質の安全性や耐久性の観点から金属パイプよりも優位であることがわかります。
コスト面においても、CPVCは内部洗浄をほとんど必要としない点で優れています。金属配管の場合はスケール除去のために薬剤を使って定期的な洗浄を行わなければならないため、一定のコストがかかるうえに、給湯・給水配管用途の場合は、利用者への影響も大きくなります。CPVCパイプであれば、こうしたメンテナンスも最小限におさえることができるでしょう。

積水化学グループでは、CPVCパイプの原料として、成形メーカー向けにCPVCコンパウンド製品“Durasutream”を提供しています。お気軽にお問い合わせください。

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