給湯・給水配管用途製品の成形品導入イメージ

配管といっても、建物のタイプや用途ごとに求められる性能は異なります。積水化学グループのCPVCコンパウンド“Durastream”や、環境負荷の軽減に特化した“Durastream α”は、幅広い分野で優れた特徴を備えており、さまざまな建物の配管で利用できる高機能プラスチック素材です。

ここでは、建物のタイプごとに求められる性能とともに、“Durastream”および“Durastream α”の導入イメージを説明します。

施工可能な建物のタイプ

“Durastream”および“Durastream α”は高い水質を維持でき、優れた機械的強度や耐熱性も備えています。

飲料水の安全性に関して厳しい国際基準を定める「NSF認証」を取得していることから、戸建住宅、マンション・アパート・商業施設・官公庁施設などにおける給湯・給水配管として、幅広い建物に導入されています。

戸建住宅

戸建住宅の配管に求められる性能はさまざまですが、とくに耐久性が重視されます。その理由は、水漏れなどにより居住者の生活に支障をきたすと、住宅メーカーのブランド価値の毀損につながりやすく、最悪の場合、住宅メーカーが費用を負担して修理工事を行わざるを得ない事態も想定されます。住宅メーカーから施主に引き渡されたのち、破損せず長く使い続けられることが重要なのです。

日本では住宅の建て替えサイクルが30年程度だといわれていますが、欧米などでは100年以上を超えることもあり、建て替えサイクルが長い地域では、とくに耐久性が求められます。

CPVCはPVCなど他のプラスチック素材に比べると費用は高い傾向にありますが、長期的に見れば安価な素材といえるのです。“Durastream”や“Durastream α”は、他のCPVCコンパウンド製品に比べて高い耐久性を示すことがわかっています。配管の交換頻度を最低限に抑え、住宅メーカーのブランド価値向上に貢献します。

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マンション・アパート

マンションやアパートは住宅よりも比較的長く利用されることが多いため、パイプ内にスケール*などが蓄積し水質が悪化することがあります。

分譲型のマンションの場合は共用部と専有部に分かれており、共用部はオーナーが自由に工事できないことが多いため、水質が悪化しても適切な範囲に修繕がおよばず、問題解決しきれないことがあります。そうしたトラブルを避ける意味でも、水質悪化を起こしにくい“Durastream”や“Durastream α”のメリットは大きいでしょう。

また、マンションやアパートでは施工のしやすさも重要です。商業施設や官公庁施設に比べると配管密度が高くなりやすく、限られた空間で加工を迅速に行う必要があります。“Durastream”や“Durastream α”は簡単に切断や溶接ができることから、工期の短縮に寄与します。
※スケール: 配管内を流れる液体に溶けている物質が析出し、配管内部に付着したもの。水垢の一種。

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商業施設

商業施設では、機械的強度が重視されます。規模が大きい施設では、熱源装置を1カ所に置いてポンプで建物全体に高温水を送り出す、セントラル空調方式が採用されることもあります。高温の水を高い圧力で各フロアの空調機に送り出すため、配管には優れた耐熱性や耐圧性が求められるのです。

“Durastream”や“Durastream α”は他のプラスチック素材よりも高い耐熱性を備えており、空調用の高温水にも耐えることができます。

さらに、機械的強度も他のプラスチック素材より優れているため、変形・膨張することなく高圧に長期間耐え続けることができ、商業施設の空調システムに安心して導入できます。

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官公庁施設

官公庁施設は、行政事務や地域住民の集会場所として活用されます。地域のインフラとしての役割が求められ、災害時には避難場所や緊急対応拠点の役割も担います。配管の損傷などにより行政事務が停止すると、多くの人々に多大な影響がおよび、行政に対する信頼性に影響するかもしれません。

また、国際的に環境負荷の軽減が求められる中、民間企業より率先して環境負荷の低い素材を利用することで、環境保全の象徴的な役割も果たせます。

“Durastream”や“Durastream α”は、耐久性、コストパフォーマンスの高い素材であるため、官公庁施設に求められる性能を十分に満たし、“Durastream α”は重金属フリーで資源循環に資するサステナビリティ貢献製品であるため、啓発効果も期待できるのです。

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