積水化学グループはグループ全体で環境負荷の軽減に取り組んでおり、化学業界のサステナビリティをけん引する役割を担ってきました。
“Durastream α”は、本来環境負荷が低いCPVC(塩素化塩ビ樹脂)を、サステナビリティの観点でさらに特化した製品です。
“Durastream α”とは、“Durastream”製品の中でも環境負荷の軽減に特化した製品です。
そもそもCPVCは70%が塩素で構成されており、他のプラスチック素材に比べて石油依存度が低い素材です。
そのなかでも“Durastream α”は、安定剤にスズ(錫)を使わない、環境にやさしいCPVCコンパウンドです。
CPVCは成形温度と分解温度が近いため、成形時の加熱で熱分解が起こりやすく、これを防ぐために安定剤が用いられます。
以前は安定剤に鉛やカドミウムが使われていましたが、環境配慮の観点から世界的に規制が進み、近年はスズを用いることが一般的となっています。
しかし、スズも適切な取り扱い方をしない場合には人体・健康への影響の観点から好ましくないと指摘されていました。
そこで、スズフリー安定剤を模索する機運が高まり、積水が世界で初めて量産化の技術を確立して生まれたのが“Durastream α”なのです。
CPVCコンパウンド“Durastream α”からつくられるCPVCパイプ・CPVC継手は、給湯・給水配管用途に非常に適しています。
積水化学は、自らも管材メーカーとしての側面を持ち、押出・射出など成形分野に高い技術力を保有しています。
CPVCコンパウンドの販売だけでなく、お客様である成形メーカーに対して成形分野の技術サポートも行っています。
“Durastream α”の強みは、自然と人への優しさです。そして“Durastream”の優れた性能を引き継いでいること、積水ならではの手厚い導入サポートがあることです。
性能については、耐熱性、難燃性、低発煙性、機械的強度、絶縁性、耐電圧性、耐薬性といった様々な機能で優れた性能を発揮し、数あるCPVC製品の中でも、高い耐衝撃性を備えています。また、積水は原料調合においてもお客様の要望に柔軟に対応できるため、塩素化度を必要に応じて変更し、耐熱性や成形性の調整が可能です。
成形メーカー様に対して製品企画・設計段階から成形機器の選定、試作、生産改善に至るまで、技術者を派遣し手厚い導入サポートを提供しています。これは積水が成形メーカーとしての一面も持っているからこそ可能となる強みです。
国際認証については、厳しい国際的な規格であるNSF(National Sanitation Foundation)認証を取得しているため高い信頼を得ています。
“Durastream α”は給湯・給水配管用途に非常に適した性能を持つ製品であることを紹介してきました。
近年、さまざまな国・地域の幅広い種別の建物に対し、”Durastream α”からつくられる給湯・給水用CPVC配管が導入されています。
積水化学グループはお客様である成形メーカーに対し、基準に合致した配合設計を行い、よりよい製品開発に取り組んでいます。